私は『Mastodon』のコードを少し読んだことがあるだけで、実際には「『Mastodon』インスタンス」(*1)を立てたこともないし、「ひとりのユーザー」として「『Mastodon』インスタンス」に登録したこともない。しかし、ドイツの、『Mastodon』系フェディバースの、おそらくインフルエンサーだろうというかたをフォローしている。なぜなら、彼のTLでは、フェディバースに関して、とても興味深い議論が展開されているからだ。たとえば、私が「share」ではなく「URL投稿」したこの議論のように(
https://mesh2.net/channel/rainbowlinkinc?mid=https://mesh2.net/item/f0f9b989-bcd3-4b5e-b846-ba9c9f7ac2c6)。
*1)『Mastodon』では、「サーバー」のことを「インスタンス」と呼ぶ。
私は、私の好きな『
friendica』+『
hubzilla』+『
streams』のことを、まとめて、勝手に「
Mikeさん系フェディバース」と呼んでいるのだが、当該インフルエンサーのTLによると、どうやら「Mikeさん系フェディバース」は、「『Mastodon』インスタンス」において不当に扱われることが多いようだ。なんでも、『Mastodon』は「ユーザーがインスタンス管理者に文句を言っていくことができるように、インスタンス管理者を明示する」「必要」があるそうだが、私の好きな「Mikeさん系フェディバース」では、「ユーザーが文句を言っていくことのできる管理者表示がなされていないことが多いから」だという。
私は、それは、非常に残念な誤解だと思った。
なぜなら、「Mikeさん系フェディバース」でサーバー管理者が「管理者表示」をしないことが多いのは、そもそも、「Mikeさん系フェディバース」には、「ユーザーがサーバー管理者に文句を言っていく必要がない仕組み」がビルトインされているからだと思うからだ。
「Mikeさん系フェディバース」では、ユーザーは、自分で、自分の言論やコネクション(他人との繋がり方)に、責任を持つことができるのである。私は、『
streams』を、「
ユーザーの自由度が高く、サーバー管理者の負担が軽いシステム」だと評価している。
「Mikeさん系フェディバース」は、どれもそれぞれ特長があって、みな素晴らしいのだが、私は、「Mikeさん系フェディバース」の中でも、特に、『
streams』の、「ユーザーが自分の言論やコネクション(他人との繋がり方)に責任を持てる仕組み」は、特筆に値すると思う。その仕組み(構造)は、私には実に衝撃的なものであった。今までの考えを根本から変更させられるような仕組みだった。
具体的にいうと、私は、『
streams』の、「ユーザーが自分の言論やコネクション(他人との繋がり方)に責任を持てる仕組み」を知ったあと、
自分で開発して自社で販売していた『自動投稿監視ツール』の販売を終了した。「必要がなくなった」からである。「必要がない」だけではなく、「時代遅れになった」と思った。
私は、フェディバースを自社のサービスとして販売することを思いついたとき(
それはほんの一ヶ月くらい前のことだけど)は、自社の『自動投稿監視ツール』を使って、ユーザーと「言論の場」の管理をしていくつもりでいた。
なぜ私が当然のように「ユーザーと『言論の場』の管理をしていくつもりだった」のかというと、それは、ひとえに、私が日本人だからだろうと思う。日本の掲示板やSNSは、「異様に陰湿である」点で、世界的にも有名だ。日本は、アメリカの『4CH』の原型である匿名掲示板『にちゃんねる』発祥の地である。日本の掲示板やSNSにおける集団不法行為(集団リンチ)はリンチターゲットの人権や尊厳を徹底的に(嘘を積み上げ、ターゲットの職場や家族に危害を加えてまで)棄損するものが多く(*2)、「被害者の自殺」という最悪な結果で終わることが多いこともよく知られている。日本国内でも、一般的に、企業が自社サービス(ファンサービス)として掲示板やSNSを運営することは「非常に困難な事業」だと考えられてきた。
*2)日本では、このような行為を、「ネタとして消費する」などと言う。
私は、『
streams』サーバーの管理者になったことで、掲示板やSNSを運営することを前ほど「困難な事業」だとは思わなくなったが、それでも、私は、「まるで『Mastodon』インスタンスの管理者のように」、自分の『
streams』サーバーの「
ドメイントップ(indexページ)」で「管理者表示」をしている。そればかりか、このアカウントとは別にこのサーバー管理者として専用の「
webmasterアカウント」を作って、
ドメインのトップページからリンクをして、いつでもユーザーや第三者からの「文句」を受け付けるようにしている。「Mikeさん系フェディバース」には、「ユーザーが自分の言論やコネクション(他人との繋がり方)に責任を持てる仕組み」があって、ユーザーの自由度は高まり、管理者の手間も軽くなっているが、オープンソースなので、
管理者は、自由に自前の子テーマを作ることができ、自前の子テーマで、管理者表示をしたいと希望するのなら、「いつでもできる」のである。
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streams【編集履歴】
Feb/03,2024 ハッシュタグ #
streams を追加しました。