私の考えでは、マスク=トランプ組の「掃除」の話の本質は、こうである: 「前政権関係者が『政府』という税金で運営される組織を利用してマネーロンダリングをして不正蓄財した。前政権を支持する関係各所には、税金から、こっそりと、多額の金が配られた。金を配ってもらった工作員やその組織は、前政権のプロパガンダを拡散した。前政権が作り上げたエコシステムは、一般的な事業活動などでは到底埋めることのできない『徹底的な不平等』である。この不平等を、選挙を経て誕生した新しい政権が糾弾するのを支持するかどうか」
一般化すれば、単に、「政党政治の本来のありかたを許容するかどうか」ということなんである。民主党支持者やUSAID工作員は、マスク=トランプの「掃除」が「西洋の伝統的な民主主義といわれるもの」の本質であったとしても、自己利益ばかりを見て彼らの「掃除」(それは伝統的な政治の用語では「正義」ともいう)を否定してしまうのだ。
USAID工作員が「マスクみたいな大金持ちが自分より金持ちじゃない大金持ちを叩くのはおかしい。真の富者が自分たちの富を分けろと言われないようにスケープゴートを作っているにすぎない」とおっしゃっているが、私は、彼らはこうおっしゃったほうが正直でよいと思う:「自分は、民主党政権時代、民主党政権が民主党関係者やUSAID工作員に金を特別にこっそり配っていたことはOKだったと思っている。自分たちに金を配ってくれた上位層が海外の戦争を利用してマネーロンダリングして不正蓄財したとしてもいいよ。マスク=トランプ組に『不正蓄財した証拠』を見せられても、別に何とも思わないね。『しゃーねーな』って流せばいんじゃない? 多かれ少なかれ政府ってそういうもんでしょ? 」
私は、マスク氏が既得権益層の一員であることは知っている。しかし、現在マスク氏がやっておられる「掃除」(ないし「正義」)については「否定」できないと思っている。