「AIはSNSで大統領選挙に介入してるんですか?」というご質問がきていた。
質問者のかたは、その手の記事を、アメリカの民主党系のメディアで読んだのではありませんか?
というのは、私は、同じ趣旨の記事を、アメリカの民主党系メディアとアメリカの左翼系大学のサイトで読んだからです。日本ではなぜか「リベラル系」という言い方で知られているような界隈のサイトです。その多くは、私が鼻をつまみながらもアメリカのリベラル系サイトを好きで読んでいることを知っているので、自分のほうから当社サイトへ足跡を残しにきます。私は、こうした記事を、能動的に探すよりも、はるかに「売り込み」によって知ります。アメリカ人は売り込みが上手です。アメリカ人は積極的でユニークで率直(ずるくない)です。日本人の大手事業者は、私と接触するのに、コンサル事務所などをあいだにはさみます(最初私の動きを予想できるまでは自分の身元を明かしたがりません)。だから、日本人は、アメリカ人には「売り込みバトル」では負けると思います。たとえ日本がアメリカの属国でなく、対等な関係だったとしても、負けると思います。
話が飛びましたが、私が読んだ限りでは、記事の執筆者は、誰ひとりとして、AIが介入した具体例(=AIが作成した文章とそれを掲載する具体的なSNSのアカウント名やURL)を挙げていませんでした。また、私が読んだ記事では、どれひとつとして、介入の舞台をSNSだと特定しているものはありませんでした。
執筆者たちは、「非常に漠然とした懸念」を表明しているだけだったのです。
ですから、私は、今のところ、「AIが大統領選挙に介入している」という言説は、「ロシアが大統領選挙に介入している」の別バージョンにすぎないと考えています。民主党の幹部のみなさんが、「これ以上ロシアを藁人形に使うのはまずい。世界を敵にするし、日本みたいな第三世界からもバカにされるようになる」とお思いになり、藁人形をロシアからAIに変えることにしたのではないかと私は考えています。
私は、具体的に、誰かアメリカ人の執筆者が、「このインフルエンサー(=多くのアメリカ人有権者の考え方に影響を及ぼしうる人物)のアカウントが、AIだよ。この人は、実在の人物ではない」と指摘している記事を読み、それを特定した理由に納得できれば、「AIは大統領選挙に介入してるのだな」と思うでしょうが、まだまだですね。
私の知る限り、某著名AIの入力内容を精査し分析している人々は、それを自分の営業に生かしています。私の知る限り、ビジネス系の人々です(私はアメリカの政党とは接点がないので、そこはご承知おきください。私が政府や政治関連の仕事をしていると、政党関係から接触があるのかもしれません。このあたりは私には見当もつかないことです)。また、私がアメリカのジャーナリストの調査を読んで認識している限りでは、民主党系メディアや民主党に献金しているIT企業は、民主党が有利になるように自分の力の及ぶ範囲(非常に広い)で工作をしています。
いま、私は、「ジャーナリスト」といいましたが、アメリカや西側のジャーナリストの中には、日本人の想像もつかないような非常に優秀な人物がいます。「天才」レベルです。日本のメインストリームメディア界隈が取り上げたせいで日本で知られている天才ジャーナリストはアサンジ氏とスノーデン氏くらいで、私が天才だと認識しているほかのジャーナリストの方々はまったく知られていませんが、日本人の常識で考える優秀さとは「別次元」です。そして、当然のことながら、こうした天才ジャーナリストは、西側ではインフルエンサーになっています。政治関連でSNSに関係して自力で(メインストリームメディアと関係なく)インフルエンサーになったジャーナリストは、全員、私の見る限り、「本物の人」です。AIではありません。