「ブレーン」は、それを使う権力者が「パワハラ型」「ワンマンタイプ」の場合、スケープゴートとしての役割しか持たない。歴史が証明した。「ブレーンの箴言」が大規模な残虐行為の歯止めになった事例は私が調べた限りでは存在しない(たとえ存在するにしても、簡単に見つからないのだから「例外」であろう。「枚挙にいとまがない」というほど「通常のこと」ではない)。権力者(ないし「リーダー」)は、「ブレーンが言ったこと」が自分の決心している方向と合致している場合だけ、「ブレーンが言ったこと」を補強材として利用するだけである。
そもそも、権力者(ないし「リーダー」)に「決定する権限」がある場合、周囲の動向などは「無視することができる」のだ。マンションの管理組合でさえ、実質的には合議ではない。マンションのような集合住宅を持っておられるかたはご存知だろう。権力者(ないし「リーダー」)に「決定する権限」がある場合、すべては権力者の「胸三寸」なのだ。
まずいのは、「権力者」「リーダー」なる存在そのものなのだ。